冬に気温が氷点下になる地域では、水道管の凍結を予防することが大切です。水道管が凍結してしまうと、中に入っている水が氷になるときに膨張しますので、水道管も膨張し、極端な場合は破裂します。いきなり破裂してしまうこともありますが、ある程度の強度が備わっていれば大丈夫です。水道管が凍ったときに膨張しても、亀裂が入るだけで済むこともありますが、亀裂は水漏れの原因になりますし、何度も膨張と収縮を繰り返すうちに劣化が進んでしまい破裂に至ります。
注文住宅では、水道管の凍結予防を、二種類の観点から対策できるので覚えておきましょう。ひとつは床暖房との関連です。床暖房を利用して、水道管そのものにも穏やかに熱が伝わるように施工しておくスタイルです。もうひとつが簡易式の水抜きシステムです。
通常の水抜きは、屋外の元栓を閉めてから蛇口を開けて水道管の中の水を抜き出す作業です。簡易式の水抜きシステムは、室内のスイッチ操作で元栓を閉める動作と水を抜く動作を行なえます。注文住宅は良質の原料を使用して施工できる利点もありますが、一戸建て住宅を長持ちさせる工夫も施工しやすい利点があります。簡易式の水抜きシステムは、北海道東北地方や日本海沿岸地域などの寒冷で積雪量も多い地域で採用されることが多いため、温暖な気候の地域では施工例が少ないです。
注文住宅は日本各地の気候に適応したシステムを自由に採用させることが可能です。一般的には温暖な気候帯に属していて積雪量が少なくても、ごくまれに氷点下になることのある首都圏地域でも、できるだけ水道凍結予防対策をしておきましょう。
